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2008年3月18日 (火)

同軸(5D2W)アンテナバラン

 同軸(5D2W)アンテナバランの製作記 

 RTTYモード等でハイパワー運用を長時間すれば、従来の棒コアや丸コアによるアンテナバランは発熱で特性が劣化し、巻き線の絶縁破壊が原因で故障させたりします。長時間連続で1kWに持ち応えられるバランを棒コアや丸コアでと思い、各種のアンテナバランを製作しています。
 
 
耐電力、耐熱テストを行い、巻き線同士が熱により接触しない、コアの発熱が少なく、そして特性の良い理想のバランを追い求めて試作と調整を繰り返しました。
その結果、ナフロンチューブで絶縁した2mm銅線や70mmの丸コア2個を使用したバランでもRTTYモードでCQを10回程度、1kW連続送信(ダミー接続)するとコアは手が触れられないほど発熱します。特性もメーカー製の様に328MHzの帯域でSWR1.5以内、インピーダンスが50Ω近辺の良好な広帯域アンテナバランの製作は夢叶いませんでした。

そこで、10年以上も使用している同軸(5D2V)を巻き込んで製作した同軸バランを参考により特性が良く、耐電力が大きく、発熱の少ない同軸バランを作ろうと思い起ち、手持ちの同軸5D2W(平河製)で頑丈な、そして特性の良好な同軸バランを製作してみました。

Imgp0938_5最初に参考書どおりの寸法で同軸(5D2W)を加工し、指定の回数巻き込み、これを束ねてビニテで仮止めし、測定しましたが特性が悪く「がっかり」、5D2Wではだめか「どうして??」と測定器をながめていました。なぜ、と思いつつ束ねた同軸(5D2W)を手でぎゅっと締め付けるとSWR:計の針が下がるでありませんか、インピーダン
スはどうだろう
? やはり50Ω方向に針が動いていく。

  これだ!! 3.5回づつ巻いた同軸(5D2W)の形を整えて、多くのインシュロックタイ(25本使用)でおもいっきり締め付け、エフコテープとビニテで仕上げました。給電側のM座コネクター部は銅板でテーパー管を自作し、Mコネと同軸に半田付け処理しています。
コツは束ねた同軸
(5D2W)を「きつく縛り上げる」のが特性の良い「同軸(5D2W)バラン」を生み出します。

同軸バラン特性

Cox_swrz_325Ω+25Ω負荷として平衡度をシンクロで測定しましたが、100%近くを保っています。

最後に、ローカルのOM
の御指導によりますと黒ビニテでの仕上げは厳禁とのこと、カラスは黒い物を突つくからだそうです。

「ぶさぶさ」にされないように、今回は黄色ビニテで仕上げてRTTYコンテストを長時間楽しみたいと思っています。

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コメント

はじめまして 同軸バランに興味をもち調べていてこのblogに
たどり着きました原典をみると巻き数はそれぞれ2.5回とあるのですが、日本での製作例は皆さん3.5回とされているようで、何故なのかと思っています。何かご存知でしたら
教えてください

YB0ARJさん海外での暮らしご苦労さまです。
こちらが参考とした資料が「同軸ケーブルを使った広帯域バランの実験」CQ誌(Feb 1982)のコピーです。JA1AFT(田母上 栄 氏)局がW6TC局の開発した同軸ケーブルによるバランとして紹介されています。この記事の中で巻き数は3.5回となっていますので、JAの多くの局が3.5ターンで製作されていると考えます。
前作は勘違いで2.5ターンの同軸バランを製作し、5年近く使ってましたがテーピングがブサブサとなり改めて作り直したのがBlog記事の3.5ターン同軸バランです。
(2.5ターンでもOKでしたが、上記資料の指示通り3.5ターンで製作しました(5D2W COX))

古田OM
早速のご回答ありがとうございます
CQ誌の記事が原典なのですね
当地では大した測定器がないのでどちらがよいのか思案していたところでした
3.5ターンの方が直径が小さいので取り扱いは楽そうですね
それで一度試してみたいと思います

同軸バランを八木アンテナ給電部に取り付けたら、ぐらつかない様にクレモナロープでアンテナブームにしっかりと固定して下さい。
同軸コネクターの接続やアンテナへの取り出し線部は雨水を侵入させないためにも、バスコーキングで厚めに処理して下さい。
YB0ARJ FB DX !!

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